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債務整理の流れ(手順)手続き方法によって異なるので要注意

今日ではネットキャッシングが一般的になったこともあり、気軽にお金を借りることができるようになっています。これによって生活が随分と便利になったのは事実ですが、つい借りすぎてしまうという方も多いのではないでしょうか?
簡単にお金を借りられるようになったからといっても、お金を借りた以上は返済しなければなりません。

また、最初は十分に返済可能な範疇で借入をしたつもりでも、収入の減少などが原因で、返済が難しくなってしまうこともあるでしょう。

いくら返済が難しくなってしまったからといっても、そのまま放置していても解決できることはありません。

そんな借金問題を解決するための手段のひとつが債務整理です。そこで、ここでは債務整理の具体的な手続きの方法や流れ、要する期間についてお話しましょう。

任意整理は借金額300万円くらいまでを扱える債務整理

任意整理とは、利息を全額カットとしたうえで、返済期間を60回払いなどの長期に調整してもらえる債務整理です。

任意整理では元本を減額してもらうことはできないので、手続き後に毎月返済を続けていける程度の借金額までしか扱うことができません。

60回払いで返済するとしたら、元本が300万円だと毎月5万円を返済に充てることになります。一般的な収入の人ならそれが限度か、もう少し小さい借金額までしか任意整理で解決することはできないでしょう。

任意整理の手順と要する期間

まずは、債務整理の中でももっとも一般的な任意整理。債権者との交渉によって解決する方法で、返済計画の見直しや利息の再計算を行うことによって、多少の減額が見込めます。
では、その手順や流れをご紹介しましょう。

○弁護士や司法書士事務所への相談と依頼
一任意整理の場合、裁判所を介した手続きではないことから、弁護士や司法書士などの代理人を立てて債権者と交渉することになります。そのため、まずは弁護士事務所や司法書士事務所に相談します。
事務所によって異なりますが、初回の相談は無料となっていることもありますので、実際に債務整理の手続きをとるかどうかは別として、まずは相談することからはじめましょう。
そして、正式に任意整理を依頼することになれば、委任契約を締結することになります。

○受任通知の発送
任意整理をはじめる上で、最初の手続きとなるのが受任通知を金融業者などの債権者に発送すること。これは「弁護士介入通知」とも呼ばれ、債務整理をはじめることを伝えるものです。基本的に弁護士事務所や司法書士事務所からんお発送となりますので、債権者が自分で用意をする必要はありません。
この受任通知の発送を持って今後の支払い催促といった連絡も代理人(弁護士)が受けることになります。支払いの義務についても一時的に停止されることに。

○債権調査~取引履歴の開示請求
任意整理をするためには、借金の総額を正確に把握する必要があります。そこで、代理人から各債権者に過去の取引履歴の開示を求めます。
この履歴を元にして現在の債務の残高を計算し、確定することに。ここで、同時に利息引き直し計算も行われます。

○和解交渉
債務の残高が確定した時点で、各債権者と代理人での交渉が開始されます。
交渉の内容についてはケースバイケースですが、一般的には3年から5年の長期分割払いなどによって毎月の支払額を減らす方向での交渉が進められることになります。
同時に、遅延損害金や将来利息の免除といった交渉も同時進行されることに。債権者が複数の場合、ここでかなりの時間がかかることもありますが、基本的には債権者自身が直接交渉をする必要はありません。

○和解成立
すべての債権者との交渉がまとまった段階で、和解契約が締結されます。
この時点で弁護士から通知があります。それから、2週間以上の期間が空いて、新しい返済プランでの支払いが再開されることになります。
債権者が複数の場合でも、基本的に返済の開始時期がずれることは基本的にはありません。同時に支払いが再開されます。

○手続きに要する期間はどのくらい?
交渉の状況によっても異なりますが、任意整理の場合、正式な依頼から返済の再開までに最短で3ヶ月程度。交渉が長引いた場合は半年ほどかかるケースもあります。
裁判所による手続きではありませんので、明確に期日が切られているわけではありませんので、はっきりといつまでに決着がつくと決まっているわけではありません。
基本的に交渉は弁護士などの代理人に任せっきりとなりますので、気長に待つようにすべきです。

個人再生の手順と要する期間

裁判所への届け出によって、借金の減額を行う個人再生。金額によっても異なりますが、最大で返済しなければならない借金の額が5分の1にまで減らすことができる方法です。
借金の大幅な減額が可能な上に、自己破産とは違ってマイカーや住宅といった資産を保持したまま手続きを行うことができるというメリットがあります。

ここではそんな個人再生の手順や流れ、そして要する期間についてご紹介したいと思います。

○専門家への相談
個人再生の場合、裁判所への申し立てによって個人でも行うことは可能です。しかし、手続きはそれほど簡単ではありません。そのため、まずは弁護士や司法書士などの専門家に相談するのが一般的です。
もちろん、弁護士などの代理人に手続きを委任することも可能です。

○手続きの種類を選ぶ
個人再生には2種類があります。ひとつは小規模個人再生。こちらは返済額をより低く抑えることができるというメリットがあります。もうひとつは給与所得等再生。こちらは会社員などの給与所得者を対象としたものです。しかし、給与所得者であっても小規模個人再生の選択も可能であり、減額の幅がより大きくなる可能性も高いことからこちらを選択することの方が多いです。

○受任通知の発送と債権調査
手続きの種類が決まったら、前述の任意整理と同様で、受任通知を発送し、債権者から取引履歴の開示請求を行います。
この時点で債権者からの請求、取り立てがストップすることになります。
そして、取引通知によって、債務の額が確定。それを元に手続きを進めることになります。

○再生計画案の提出~認可の決定
具体的な今後の再建方法や、弁済の方法など、借金返済の計画を書類にまとめます。これを「再生計画案」としてその他必要な書類とともに裁判所へ提出します。
この認可がおりた時点で、毎月の返済金額と支払いの開始日なども決定されます。これで個人再生の手続きは完了です。

○個人再生の手続きに要する期間はどのくらい?
個人再生の手続きには揃えなければならない書類なども多いことから、まず申し立てまでの準備で2ヶ月ほどがかかるケースがほとんどです。そして、再生計画案が認可されるまでには5ヶ月ほどの期間が必要ですので、合計で半年から7ヶ月ほどはかかることになるでしょう。
また、前述の任意整理とは異なり、自分で用意しなければならない書類の数も多く、手続きもやや複雑であるという点も頭に入れておく必要があります。

自己破産の手順と要する期間

債務整理の中でも、もっともハードルが高く、デメリットが大きいものの、借金の返済が全額免除されるのが自己破産です。
債務整理の中でも最後の手段と呼ばれることの多い自己破産の手順や流れ、必要な期間についてご紹介しましょう。

○必要書類の準備
まずは自己破産に必要な書類を準備しなければなりません。種類はかなり多いですので、しっかりと確認しながら揃えるようにしましょう。

・破産手続き開始及び免責申立書
・陳述書
・債権者一覧表
・資産目録
・家計の状況
・住民票(本籍が記載されているもの)
・戸籍謄本
・給与明細書の写し(給与所得のある場合)
・源泉徴収所の写し
・市民税・県民税課税証明書
・預金通帳の写し
・賃貸契約書の写し
・不動産登記簿謄本(所有不動産がある場合)
・退職金を証明する書面(退職金がある場合)
・車検証の写し(自身が所有する車がある場合)
・自動車の査定書(自身が所有する車がある場合)
・保険証書の写し及び保険解約返戻金証明書(積み立て型生命保険に加入している場合)
・年金等の受給証明書の写し

少し気が遠くなってしまいそうな数の書類ですが、ひとつずつチェックしながら揃えてください。

○裁判所での破産の審尋
必要書類を裁判所へ提出すると、約1ヶ月ほどしてから破産の審尋が行われることになります。
簡単にいってしまうと、これは裁判官との面接で、自己破産の理由などについての質問が行われることになります。
審尋とはいっても、すでに申立書や陳述書を提出していますので、その確認的なものと考えておいていいでしょう。念のため、債権者の数や借金の総額などを改めて確認し、覚えておくようにしましょう。
審尋の時間は一般的に10~15分程度ですので、それほど身構える必要はありません。

○破産手続き開始の決定
破産審尋が終われば、それから1週間程度で破産手続きの開始が決定されます。
まったく財産が無い場合、基本的に破産手続きが開始されると同時に手続きは終了です。
一定以上の財産がある場合や、何かしらの問題を抱えている場合は、追加の手続きが必要となります。
以下が一定の財産として扱われることになります。

・99万円以上の現金
・20万円以上の貯金
・20万円以上の返戻金のある生命保険
・破産者名義の土地・建物などの不動産
・その他20万円以上の価値があるとみなされたもの

○免責審尋
決定から約2ヶ月後に免責手続きが開始されます。簡単に説明すると、借金をなくすための具体的な手続きが開始されます。
よく誤解されてしまいがちですが、この手続きが完了するまでは借金の支払い義務は停止しません。

手続き自体はそれほど難しくはなく、指定された日時に裁判所へ行き、裁判官と直接面接を行い、説明を受けます。
これで、正式に破産手続きとしてやることはすべて終了となります。

○免責許可の決定と確定
免責審尋が終わってから、1週間以内に免責許可が決定され、借金の返済が正式に免除されます。
それから1~2ヶ月ほどでこの免責許可決定が確定し、手続きそのものが正式に終了し、手続き中に停止されていた資格なども回復することになります。

○自己破産の手続きに要する期間はどのくらい?
この手続きにかかる期間は一般的に4ヶ月から半年程度。必要書類を揃えるだけでもある程度の時間が必要となるでしょう。
自分で手続きをする場合、最終的に免責許可が決定するまでの間も、返済の義務は消滅することはありません。そのため、請求や取り立てを受けることになります。
弁護士などの代理人を立てる場合は「介入通知」という書類が全債権者に発送され、これから破産手続き行う旨が通知されますので、その時点で取り立てはストップされます。

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特定調停の手順と要する期間

裁判書を介して債務整理を行う手段のひとつが特定調停です。自分で手続きをする場合、もっとも簡単な債務整理の手段でもあります。
債務額が3~5年で返済可能であること、将来的に継続的な収入があること、といった条件を満たせば、誰でも行うことが可能です。
それでは、具体的な手順や流れ、要する期間について具体的にご紹介しましょう。

○申し立てに必要な書類の準備
まずは申し立てに必要な書類を準備しなければなりません。以下の書類を揃えてください。

・特定調停申立書(裁判所の窓口で手に入るもの)
・資産目録
・債権者一覧表
・借入状況のわかる契約書や明細
・給与明細書の写し(給与所得のある場合)
・源泉徴収票の写し(所得がわかるもの)

○裁判書での申し立て手続き
必要な書類を裁判書に提出し、申し立てを行います。
この時点で、裁判書から特定調停の申し立てを受けた旨が債権者側に通知され、それと同時に取り立てや返済も一時的に停止されることに。

また、すでに債権者によって財産の差押えをはじめとする強制執行が行われている場合、同時に民事執行手続きの停止を申請することになります。最終的には裁判書の判断となりますが、特定調停が終了するまでの間、強制執行が停止されることもありますので、この手続きは必ず行うようにしましょう。

○調停
一般的に調停は2回行われ、1回目では調停委員会と話し合い、今後の返済計画を立てると共に、利息の再計算などを行うことになります。
ここでのポイントとなるのは毎月返済可能な金額の調整。ある程度の余裕を持って、無理なく継続的な返済が可能な額に調整するようにしましょう。
2回目の調停で債権者ごとの意見や陳述をもとに、返済計画の調整を行うことになります。
債権者と直接顔を合わせることに抵抗がある、という方も多いかもしれませんが、基本的に債権者と債務者は別室に案内され、調停委員会を通じて話し合いが行われることになります。
最終的に両者が顔を合わせるのは調停が成立した場合のみ。そのため、ストレスを感じる必要はないでしょう。

○調停の成立
2回目で調停が成立すれば、その合意内容の記載された調停調書が作成されます。
この調停調書は法的効力が強く、もし、ここで合意した通りの返済ができなかった場合、即座に給与や財産の差押えといった強制執行が可能となることを頭に入れておきましょう。

○特定調停の手続きに要する期間はどのくらい?
早い場合は1~2ヶ月程度で手続きは完了しますので、債務整理の中でも比較的時間がかからない方法となります。
しかし、基本的に手続きはすべて自分で行うことがありますので、かなりの手間がかかることを覚悟しなければなりません。
また、特定調停の場合、返済額の減額などはあまり望めません。あくまで、返済計画の見直し程度と考えるべきでしょう。そのため、借金の額が大きい場合には適していません。

まとめ

債務整理には4種類の方法があり、それぞれ手続きの方法や、決着までの流れ、期間が異なっています。
もっとも、手続きの期間については原則として支払いや取り立てもストップされますので、時間がかかったとしても、それが大きな問題となることはあまりありません。
特に、もっとも一般的な任意整理の場合、弁護士などの代理人に一旦依頼してしまえば、あとはほとんど自分でやらなければならない手続きもなく、ただ待つだけです。

いずれの方法を取るにしても、借金問題に悩んでいるのであればまずは一度、弁護士や司法書士などの専門家に相談するようにしましょう。